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新年のご挨拶 |
2011年、新年明けましておめでとうございます。
地域の皆様には清々しい気持ちで新年を迎えられたことと思います。
毎年「今年こそよい年になりますように」と願いつつ新年を迎えますが、経済不況の波及により重苦しい空気がのしかかったまま新年を迎えました。
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地域医療に取組む私たち医療機関にとっては診療報酬増額が実現すればと期待していますが、税収の低迷、国債発行抑制など、現実は厳しいものがあります。医師不足、医療難民など医療に関する問題がクローズアップされ、昨年度の診療報酬は0.19%引き上げられましたが、10年間ずっと減額され続け医療崩壊を抑制するにはとても足りません。特に私たちのような小規模な診療所にとっては、昨年度も実質的な減額となりました。
私たちとしては医療・福祉を柱にすえた政策を期待しています。当院のような中小の診療所が地域のプライマリケアを担い、専門病院の勤務医の負担を軽減し、高度な医療を守る上でもその役割が増していることを評価していただきたいと願っております。
同時に診療報酬にだけ依存した診療所経営ではもはや安定した経営は困難となってきているのも事実です。大病院でも医師不足の中、私たちのような小規模診療所が医師を確保することは困難です。また世間が不景気の中、診療報酬が増額になるのを期待するのも無理があるかもしれません。
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三重心身クリニックは、開院当初から「予防」と「予防医学と治療のシームレス(途切れのない)な連動」をモットーとして、予防から健康維持に至るまでの「健康づくり」を総合的に支援できる医療機関であり続けています。中心となる心療内科・精神科では専門医療機関として地域に根づいた医療機関となっておりますが、分子整合栄養医学外来やカウンセリング、音楽療法部門も、その機能を果たすべく、日々努力を重ねております。
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当院における治療、予防医療の原点はいくつかあります。それらを開院当初から重視してきました。
・大学病院などの総合病院での経験から心療内科・精神科以外の疾患との関連も視野に入れた治療。
・病院にいるだけではわからない保健福祉行政での経験を生かした疾患潜在群、顕在群、障害群に対する支援。
・うつ病などのメンタルヘルス不調・生活習慣病などが増加傾向で予防が医療経済的にも重要になってくること。
・「お薬だけに頼らない治療」が象徴的なキーワードとなっておりますが、東海地方で初めて分子整合栄養医学外来の創始。
・音楽療法やバイオフィードバックなどの生体リズムの治療への応用。
・住民のニーズが、病気になる→医師の診察という画一的なものではなくなり、様々な健康サービスが増加しているからこそ医学の知識を持った者が適切なサービスを提供する必要性が高まってくること。
・医師不足の中、これまで診療の補助業務とされてきた看護師などの医療専門スタッフの専門知識の活用。
・意識の高い企業・学校などの健康管理指導の需要が高まってくること。
これらは今後さらに力を入れていく所存でございます。
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三重心身クリニックの医療サービスの特徴は、やはり「予防」と「予防医学と治療のシームレス(途切れのない)な連動」、そしてそれらのサービスに従事しているのが全て医療の国家資格を有する者であることにあります。
まず、保険診療では当然各種ガイドラインに基づいた治療を常に実践しておりますし、専門資格の取得状況や研修などスキルアップも高いレベルであると自負しております。
第2に、予防医学での研鑽とスキルアップの体制は東海地方ではトップクラスであると思います。他施設の専門医によるバックアップ体制も敷き、安心と正確性を担保しております。
第3は、各種カウンセリングなどの療養指導の質の高さにあります。通常予防診療部門は院内認定や民間団体が認定したカウンセラーなどが対応している施設がほとんどですが、三重心身クリニックでは看護師など医療の国家資格を有する者のみがクライアントの実生活に則した具体的な助言を行い、かつ継続性をもって関与しております。
まだ日本の医療では「医師に診てもらう」ことのみを偏重し看護師などのコメディカルスタッフの専門性が経済的にも適切に評価されない状況が続いております。もちろん彼[女]らには医師の補助も重要な業務ですが、看護教育の充実や医療機関の分化に伴い、さらには医師不足などによりコメディカルスタッフの役割は多様化しています。近大姫路大学の南裕子先生は看護を「自然科学と人間科学を併せ持つ分野」と定義づけておられますが、三重心身クリニックでもコメディカルスタッフの専門性を活用し、真のチームワークによ
る医療サービス提供に努めてまいります。今後は栄養士による指導も再開したいと考えております。
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以上のように開院当初からの治療や予防医学の歴史を踏まえて、患者様、クライアントの皆様に信頼され、長くお付き合いをしていただける施設を目指してスタッフ一同努力を重ねてまいります。
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三重心身クリニック院長
臼井卓士
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